市内中学校5校の全9部活動が参加した「中学生ものづくり@オンライン in 船橋」、zoomを使って美術部・科学技術部・家庭科部などが交流
7/29(木)市内中学校5校の全9部活動が参加した「中学生ものづくり@オンライン in 船橋」
zoomを使って美術部・科学技術部・家庭科部などが交流
夏休みとなっている市内中学校のうち5校の中学校から、9つの部活動同士の作品発表の場と交流会となる「中学生ものづくり@オンライン in 船橋」が7月29日、zoomを使ってオンラインで開催された。
同企画は、御滝中学校コンピュータ部の顧問・依田実(よだみのる)さんが立案。依田さんは2019年度まで行田中学校で科学技術部の顧問をしていたこともあり、昨年は行田中学校科学技術部と御滝中学校コンピュータ部の交流を図ろうと、昨年の夏休み中にzoomを使ったオンライン交流会を開催した。
今年は依田さんが「びっくりするようなものを作っている才能あふれる人たちのコミュニティ同士を結び付け、刺激と情報と楽しさを共有する場を作りたい。それぞれの活動が発表できる場を作りたい」と同企画を提案したことから、市内5校の中学校から、全9部の部活動が参加し、実現した。
参加団体の条件は、今回は、市内中学校のコンピュータ部、科学技術部、美術部、手芸部、家庭科部などのものづくり団体であることと、所属長から参加の許可を取った団体であること。
同日に参加したのは、ホスト校である御滝中学校コンピュータ部・美術部・家庭科部に加え、行田中学校科学技術部・手芸部・美術部、習志野台中学校美術部、海神中学校科学部、葛飾中学校美術部。
同会は各部の生徒が教室などに集まり、1部活につき5~10分を使って、代表者がzoomで発表をした。発表内容は、部の紹介、これまでに使ったもの、これから作ろうとしているもの。これらの発表は、作品実物をカメラに映して発表したり、「パワーポイント」などを使って作ったプレゼンテーション用資料や、動画を流すなどして発表された。
コンピュータ部からは部活動で作成した映画の告知動画の紹介、ロボコン班が作っているロボットの紹介もあった。家庭科部・手芸部からは普段の活動内容のほか、合唱祭ではタペストリーなどの大物の制作物を作る活動をしているといった紹介も。さらに、個人の活動として制作したハーバリウムや手芸作品なども実物を見せながら、作成者が自ら、こだわった点などを説明した。
美術部からは普段の活動の様子のほか、学校によってはコンクールに向けて活動する班があることや、海神中学校美術部は隣接する飛之台史跡公園博物館と連携して作品展示をしていること、習志野台中学校美術部はインドネシアやオランダなど、海外ともzoomを通して交流し、共同での制作物を作っていることなどの発表があった。
各部の発表が終わると、ホストである御滝中コンピュータ部の司会が「質疑応答に移ります。質問はありますか?」と投げ掛け、各校の質問がある部員が積極的に質問をした。質問内容は、美術部同士でツールなどの専門的な質問や、コンピュータ部から美術部へ質問があるなど、部活動の枠にとらわれない交流が見られた。
同会には依田先生の大学時代や大学院時代の知人や当時の講師も参加し、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科専任講師・前川マルコス貞夫さん、千葉大学教育学部准教授・木下龍さん、鹿児島大学専任講師・坂田桂一さんもオンラインで参加した。
前川マルコス貞夫さんは「素晴らしい作品ばかりだった。今後は学校間のコラボレーションも面白いと思う。いろんな学びに挑戦してもらいたい」とコメントがあり、千葉大・木下さんからは「非常に楽しかった。モノを作っていることで交流するというのは素晴らしい。価値のあるものを作り出す素晴らしさは、人類がこれまで生活や文化を作ってきた過程と一緒。それをzoomでつながり共有できるのは素晴らしい。次が期待できる」と話した。
鹿児島大学の坂田さんは「参加してよかった。全国的にもこんなことはなかなかしていないのでは? 大学生にも見習ってもらいたいくらいだった。機会があれば鹿児島ともコラボしたら面白いかも」とコメントした。
各校各部の代表者からも「楽しかった」「他の部の活動が参考になった」「(発表は)緊張したけど、他の部の活動が、外国と交流していたり、他教科と結びついていたり、校外で活動していたりして驚いた。部活に生かしていきたい」といった感想が寄せられた。
会の最後には立案者である依田先生からは「今日、みなさんが見たり感じたりしたことが全て。自分とは違うことをしている人を見て、感動したり、参考にしたり、良かったねって言い合えるイベントにしていきたい。せっかく皆さんがいいことをしているのだから、発信をしていって欲しいし、交流を続けてほしい」と付け加えた。
会が終わり、コンピュータ部の部員にも依田先生は「ここでせっかくつながったのだから、ここで終わりにするのではなく、これを機に、他の学校の部とももっと交流をして欲しい。ライバルじゃなくて、仲間なんだから」と部員に話した。
また、同部ではGIGAスクールで使えるようになったGoogleのプラットフォームを使用し、同校だけでなく交流のある学校や部のホームページ制作を引き受け、現在は行田中のホームページを制作中だという。「部員がグループに分かれてホームページ制作をしています。班のリーダーが進行を管理し、Googleドライブを使ってデータの共有などもしています。制作はもちろん無料で引き受けているので、要望があればぜひご連絡ください」と依田先生は呼び掛けている。