市内小中学校出身者がメインのオーケストラ「アンサンブル・リベラル」、定期演奏会で大勢の観客を魅了
3/21(木)市内小中学校出身者がメインのオーケストラ「アンサンブル・リベラル」
定期演奏会で大勢の観客を魅了
船橋市内の小中学校出身者が多く活動しているオーケストラ「アンサンブル リベラル」が3月17日、船橋市民文化ホール(船橋市本町2-5-5)で「第9回定期演奏会」を開催し、ほぼ満員の観客を魅了した。
同団体は2014(平成26)年に、市内の小中学校音楽部出身のメンバーがメインとなって結成し、現在は高校生から30代までの約90人が所属。「音楽を楽しむ」「音楽を伝えていく」をモットーに活動している。
年に1回の定期演奏会の他、「津田沼混声合唱団」の伴奏、室内楽発表会や地域施設でのボランティア演奏、また近隣の小中学校への指導なども行っている。事務局長の伊崎颯太さんは「地域に根付いた活動を目指すと共に、私たちの音楽を日々探究しながら練習に励んでいます」と話す。「市内小中学校の管弦楽部などでの指導に携わる団員も多いので、学校教育と社会教育のつながりに少しでも貢献したい」とも。
結成10年の節目となる同演奏会では、松川智哉さんを指揮者に迎え、「スペイン奇想曲」「オーボエ協奏曲ニ長調」「交響曲第1番ト短調」を演奏した。
松川さんは葛飾小・葛飾中出身で船橋ジュニアオーケストラに所属していたこともある。昨年は東京シティフィルハーモニー、今年はセントラル愛知交響楽団のアシスタントコンダクターとしても活躍。また今回は、同団初となる協奏曲も披露。
習志野市出身の久米日向子さんがオーボエをソロで演奏し、難曲と言われる「オーボエ協奏曲ニ長調」の演奏後には、会場から割れんばかりの拍手が鳴り響いた。久米さんは、音大卒業後に会社員として働く傍ら、「仲間と地元で音楽を続けたい」との思いから仕事と音楽活動を両立しているという。
津田沼高校出身で団長の飯岡麻結子さんは「みんな上手いなと思いながら演奏しました。みんなで演奏するのはやっぱり楽しい」と演奏後に笑顔で話した。また、「世代を超えて集まれて、人の輪があるのがうれしい」「社会人になっても地元の仲間と演奏できる場があってうれしい」と話す団員も。
来年の定期演奏会について、「披露する場を確保するのが大変な状況。地元で発表したかったのですが抽選に外れたため、来年は3月16日にかつしかシンフォニーヒルズ・モーツァルトホール(東京都葛飾区)で開催する予定」と飯岡さん。
母親と来場していた行田東小学校5年の児童は「とてもきれいな音だった。あんな音を出したい。家に帰ったら練習します」と感想を話した。