オレンジカフェ「四丁目ガーデンカフェ三咲」が5年目、歌やダンスなど憩いの場に
4/22(月)オレンジカフェ「四丁目ガーデンカフェ三咲」が開所から5年
歌やダンスなど憩いの場に
オレンジカフェの「四丁目ガーデンカフェ三咲」(船橋市三咲4-10-12)が4月20日、三咲の住宅街の一画で開催され、約40人が参加した。
認知症カフェ(通称:オレンジカフェ)とは、認知症になっても住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、認知症の人やその家族、地域住民、専門職の人など、誰でも気軽に集える場所のこと。集まったメンバーで交流し、認知症について考えたり、情報交換やちょっとした相談ができる場でもある。
同所では月に1回、真夏と真冬を避けて年に約8回開催され、今年で開催5年の節目を迎えた。代表の柳沢けい子さんは、「認知症カフェ立ち上げ支援セミナー」を受講したことがきっかけで、オレンジカフェを開催することになったという。
自宅の庭を開放して「果物や自家栽培の新鮮野菜も振るまえたら」との思いもあり、セミナー同期のメンバーや、近所の人も巻き込んで6人のボランティアでガーデンカフェを開いた。オレンジカフェは高齢者施設の中に設けられることが多いが、ここでは戸外で運営しているため、「開放的で気持ちがいい」との声もあるという。
同日は、初夏のような暑さの中、歌やフラダンスなどいろいろなプログラムが用意された。ピアノ教師の上田さんとその教え子や仲間たちの生演奏で懐かしい歌を歌ったり、同所がオリジナルで作った「オレンジカフェの歌」をいつものように歌い、会場は盛り上がった。
フラダンスのコーナーでは、用意された華やかな衣装を着て、その場で振り付けを教わりながら全員でフラダンスを楽しんだ。
会場参加型の朗読寸劇「認知症ってな~に?」では、突然指名されて大慌てしながら用意する人もいたが、寸劇で認知症の理解を呼びかけた。
毎回好評の椅子に座って行う健康体操は、リーダーが趣向を凝らし、ゲーム感覚で楽しめる内容になっている。「椅子に座ったままでも、ずいぶん大きな動作ができて、身体と頭が軽くなった」と話す参加者も。
参加者の一人は、「認知症の母親がいるので自分の時間が持てなかった。母親と一緒にこのカフェに来ると、ボランティアの方が面倒を見てくれるので、自分も安らぎの時間が持てる。母親も安らぐからか、家に帰っても落ち着いて、得意の料理をして幸せそうな顔を見せてくれるので、毎回来るのが楽しみ」と笑顔で話した。
立ち上げ当時から運営に携わっている横山さんは、「お手本が少ない中、手探りで工夫しながらやってきた。形が整い始めたときにコロナ禍があって大変だった。ボランティアの中にも家族に認知症など大変な状況の人もたくさんいるが、助け合い、悩みを共有しながら笑顔になれる空間にしたい」と話す。
柳沢さんは「大変だが参加者の笑顔を見るとこれまで続けてきてよかったと思う。また、ボランティアの献身には感謝しかない」と話し、「『親子で絵本の日』を計画中」と今後の目標についても話した。
次回は5月18日。開催時間は13時~15時を予定。参加費300円。