「ぐるっと交換会」で初の講演会開催、市内で回収された衣類の行方を考える

  2024/11/26
シェア ポスト 送る

11/26(木)「ぐるっと交換会」で初の講演会開催

市内で回収された衣類の行方を考える

 船橋市や習志野市で子ども服の交換活動をする「ぐるっと交換会」が、同団体で初となるトークイベント「衣類のゆくえを考えよう」を11月17日、「石井食品Viridian」(船橋市本町2-7-17)で開催した。

 「ぐるっと交換会」は船橋市在住の衣装デザイナーで2児の母でもある平田香織さんが、すぐにサイズアウトしてしまう子ども服を「お下がりを交換しあえたらいいのでは」と考え、近所のママ友3人と始めたイベント。2022年にスタートし、今回で13回目の開催。着られる状態の子ども服を持ち込むと、同じ枚数の服を譲ってもらうことができる。

 今回初となるトークイベントでは、講師として船橋市内の有価物回収を請け負う「リーガルサービス」(南海神1-5-19)の代表・安田孝充さん、ファッションのサスティナビリティに関する啓蒙活動を行う「unisteps」共同代表の鎌田安里紗(ありさ)さんが登壇。

  安田さんは講演の中で、船橋で有価資源として回収された衣類が韓国やマレーシアに渡って仕分けされてて第三国へ渡るまでを説明し、「有価資源はゴミステーションに出された状態のまま圧縮して輸出するため、濡れた衣類が混ざっていると、輸送中にカビが全体に広がってしまうこともある。なるべく雨の日に衣類は出さないで」と呼びかけた。

 鎌田さんからは第三国に渡った有価資源が引き起こしている環境問題の話があった。余剰の古着が捨てられ川を汚す様子や、「これ以上服はいらいない、作らないでほしい」という現地住民の声が、ケニアに足を運んで取材した映像とともに紹介された。

 「服を回収に出すのは決して悪いことではない。買いやすさが手放しやすさに繋がっている側面もあるので、SDGsの観点からどのような服を買うか考えたり、無理のない範囲で行動を変えてみては」と鎌田さんは話す。

 参加者の女性は「破れた衣類なども後進国なら使ってもらえるのでは、と有価資源に出してしまっていたが、そうではないと分かったし、安価で簡単に服を買えることが環境汚染に繋がっているのも知れた。ぐるっと交換会のような仕組みがもっと知られ、増えていけばいい」と感想を話した。

 平田さんは「交換会の認知度が上がり、繰り返し参加してくれる方からは服を大事にする思いを感じる一方、現在も持ち込まれた1000着以上の服を管理しており、世の中に服が余りすぎている、いらないものを買いすぎているのではと思っていた。根本的な部分を一緒に知って考えたいという思いでトークイベントを開催した」と話す。

 「ただの交換会ではなく、環境をよくする取り組みにしていきたい。子どもがいるからこそ、未来のためにできることをやっていきたい」とも。

 「ぐるっと交換会」は春に2回、秋に2回の年4回開催。次回の開催日はインスタグラムで告知する。

関連ページ:ぐるっと交換会

  • トークイベントの様子は、後日オンデマンド公開される予定

  • 運営メンバーがチェック後、季節にあったものが並ぶ

  • 約50人が来場した「ぐるっと交換会」

MyFunaねっと
MyFunaねっと
千葉県船橋市に特化した情報を発信するタウン誌「ふなばし再発見!!マガジンMyFuna」編集部が運営するローカルニュース「MyFunaねっと」の情報を掲...
プロフィールや他の投稿を見る

シェア ポスト 送る