
二宮神社で「夏越の大祓式」 地元の老舗豆富店とコラボした「夏越豆富」も
7/4(金)二宮神社で「夏越の大祓式」
地元の老舗豆富店とコラボした「夏越豆富」も
二宮神社(船橋市三山5-20-1、TEL047-472-1213)で夏詣(なつもうで)の神事「夏越の大祓式(おおはらえしき)」が6月30日に行われ、150人以上の参列者が訪れ、にぎわいを見せた。
夏詣とは、1年の折り返しとなる7月1日から神社などに参拝し、上半期の無事を感謝するとともに下半期の平穏を祈る、夏の風習。初詣のように、年の後半の始まりをよい形で迎えるための参拝となっている。
同社の宮司・田久保光昭さんは「当宮では、人形を境内にある『御手洗池(みたらしのいけ)』に投げ入れるのが特徴。『水に流す』という言葉どおり、けがれを流して祓い清めることができる」と話す。
夏越の大祓は、祓い主による祝詞奏上から始まり、木綿の布と麻ひもを八つに割く儀式や茅の輪くぐりなどが行われ、御手洗池での人形祓いで締めくくられた。
今年から新たな取り組みとして、儀式終了後に地元の老舗豆富店「和庵(なごみあん)宍倉豆富」(習志野市大久保3)とコラボした「夏越豆富」の販売を行う。
企画担当の岩井柊午(しゅうま)さんは「白という色には祓いや清めの意味が込められている。暑い時期に冷たくて白いものをと考えた時にお豆富を思いつき、お店に相談したところ快諾していただいた」と話す。
和庵宍倉豆富三代目店主の宍倉昇さんは、夏越豆富について「この日のために用意した特別な豆富」と話し、「使用した大豆は無農薬の『小糸在来』で、消泡剤も不使用。大豆の旨味をそのまま味わえる一品」と胸を張る。
「小糸在来」は、君津市の小糸川流域で古くから栽培されてきた大豆の品種。粒が大きく、甘みが強いのが特徴の在来種で、生産量が少ないため「幻の大豆」とも呼ばれる。
馬込沢から初めて参列したという50代の女性は「他と違った独特の部分も多く、参加してよかった。お豆富も買えてうれしい。帰宅後に食べるのが楽しみ」と笑顔を見せた。
岩井さんは「無事に儀式を終えることができ、夏越豆富も好評で安心した。これからも地域の皆さんが神道に触れる機会を多く作っていきたい」と話した。
夏詣は8月31日まで。茅の輪くぐりは6月30日で終了。