船橋市内放デイ管理者による新作絵本「ともだちになった日」、市内小学校へ寄贈も
8/14(土)船橋市内放デイ管理者による新作絵本「ともだちになった日」
市内小学校へ寄贈も
放課後等デイサービス「すりーはあと 宮本教室」(船橋市宮本8-39-12ドエル1階、TEL070-1497-3004)と「すりーはあと 東船橋教室」(船橋市前原西1-4-3TKビル205号)の管理者である花光翔太さん(36)が自身2作目となる新作絵本「ともだちになった日」を5月14日、「みらいパブリッシング」から出版した。
自閉症やダウン症などの障がいのある子どもが放課後や夏休みなどの長期休暇に利用できる福祉サービス、放課後等デイサービス2カ所を管理する花光さんが初めて絵本を出版したのは2019年12月に自費出版した「じょうずにできるかな?」。
前作は障がいのある子も無い子も朝の準備を楽しく練習できるようにというテーマで、子どもの写真をはめると完成するという仕掛け絵本だった。一方、新作は障がいのない子向けに、他者への思いやりを持つ大切さをテーマに製作。絵は、みやじまみほこさんが手掛けた。
花光さんは八千代市生まれ、船橋市飯山満育ち。飯山満南小学校、飯山満中学校、市立船橋高校を卒業。大学卒業後は一般企業で営業職として勤務するが、花光さんが子ども好きなことから、夢であった教師を目指し、さらに明星大学で小学校教諭一種免許を取得。船橋市内の小学校で2年勤務する中で、特別支援学級の障がいを持つ子ども達との関わりから、可愛いな、おもしろいなと感じ、放課後等デイサービス「すりーはあと」を立ち上げた。現在、2児の父でもある。
「時々、教壇に立っていた時を思い出します。障がいのある人への理解や、思いやりを伝えたいが今はもう教壇に立つことはできないので、絵本で伝えたいと思った」と絵本製作のきっかけを話す花光さん。新作は、障がいを持つ男の子と、その子をいじめる男の子が最後は友情を築くストーリーとなっている。
「障がいについて、誰しも想像できない。子どもたちには絵本を通して、自分と違う、他者への思いやりを育んでほしい」と熱く話す花光さん。
同書の対象年齢は小学生からとなっているが、理解できるのは3年生ぐらいからではないかという。「高学年になればなるほど、親が読み聞かせることが減ってくる。ぜひ親の声で最初は読み聞かせ、『これはどんな気持ち?』や『なぜ泣いてるのかな』など一緒に考え感じてほしい」と花光さん。
そんな思いを子どもたちに届けたいと、花光さんは出版しただけでなく、自身が小学校で働いていた当時の教頭に相談した。その縁で、8月13日には船橋市教育委員会に絵本を寄贈。市内小学校全56校に絵本が寄贈されるという。
「実はもう3作目も書き終わっている。放課後等デイサービスの現場で障がい児と向き合いながら、自分の伝えたい思いを絵本にして多くの子ども達に伝えていく。1作目は小さい子や障がいを持つ親向けに。写真つきなので祖父母へのプレゼントにも喜ばれています。2作目はぜひ親子で読んで、思いやりや友情について感じてもらいたい。2作目がたくさん売れたら、3作目も出したい」と、花光さんは笑顔で意気込み見せた。
新作は書店で購入できるが、1作目「じょうずにできるかな?」は自費出版のため、購入希望者は電話(TEL070-1497-3004)かメールで受け付けている。2作目は書店やAmazonでも購入可能。「ともだちになった日」は価格1540円、B5判、32ページ、上製、オールカラー。