市場カフェで不登校について話し合う会、船橋市内の教育関係者も参加
2/19(土)市場カフェで不登校について話し合える会
市内の教育関係者も参加
船橋市場の中にある市場カフェ(船橋市市場1-8-1)で2月15日、3回目となる「ターコイズカフェ」が開催され、不登校をテーマに、子どもが学校を長期欠席しているという親のほか、市内で教育関係に携わる人も参加。子どもも数名同席し、子ども同士は遊び、親同士はお互いの現状や悩み、思いなどが参加者の間で共有された。
市場カフェは、カフェスペースを利用して「地域の人の交流を生み出したい」という思いから、マルシェやワークショップ、交流会などさまざまな小規模イベントの開催を続けている場。
「ターコイズカフェ」は、高根公団にある「エプロン 高根公団カフェ」(船橋市高根台1-2-1、TEL047-779-4662)の企画で、不登校の子どもを持つ親のためのカフェタイムとして月1回開催しているもの。今回の市場カフェでの企画は、エプロンで実施しているものを「市場カフェ」で開催しているものとなる。
市場カフェで火曜日担当スタッフの見上さんは「自分の子どもが突然、学校に行けなくなってしまった。勇気を出してそのことを人に話すと、意外にも『うちもそうだった』『私も今そうだ』と言った声を聞き、それだけでとても気が楽になった。人に話すことだけで、しかも経験がある方に話ができ、少し気持ちがわかってもらえたことで、気が楽になれた。それであれば、自分が立っている市場カフェも、そのような場にできればと思い、エプロンさんに相談したところ、二つ返事で開催が決定しました」と話す。
ファシリテーターを務めるのは習志野市在住の三島万里子さん。「エプロン 高根公団カフェ」を松江由紀さんとともに立ち上げた人物で、三島さんの子どもも不登校の経験がある。自身の経験を共有しつつ、参加者それぞれの気持ちや現状を打ち明けられる場を提供した。
3回目の同カフェには、現在、公立の学校に長期間登校できていない子どもを持つ親5人が参加。さらに市内で幼児から中学生までのスポーツクラブ「ウォルタースポーツクラブ」(船橋市夏見台)を運営している向家真広さん、市内で英会話スクールを運営している「鳥居イングリッシュスクール」(船橋市海神)の鳥居佐織さんも参加した。
向家さんは「自分のスポーツクラブに来ているお子さんの中にも、登校しぶりや学校になかなか馴染めないでいるお子さんが何人かいらっしゃいます。学校に行けていないというお子さんをお持ちの保護者の方のお話などを伺いたくて参加しました」と参加の経緯を話した。
鳥居さんは、娘がHSC(Highly Sensitive Child、ひといちばい敏感な子)と呼ばれるタイプであると説明。鳥居さんは昨年からHSC対応のオルタナティブスクールを週1回で開催しているほか、HSCやHSP(Highly Sensitive Person、とてもに敏感な人)をもっと多くの人に知ってもらいたいと啓発ツールを作成し、市教育委員会に配布するなど活動をしている。
同カフェで鳥居さんがHSCについて説明すると、参加者の中から「うちの子はそのタイプかもしれない」という声もあった。一方で、起立性調節障害やほかの特徴が見られるという声もあり、三島さんからは「お子さん一人ひとりでケースが違うけれど、その中でもHSCやOD(起立性調節障害)、ASDなど、大きくタイプを分けることもできるようです。もしかしたらそういったタイプ別でこの会を開催して、もっと深い話をしていくのもいいかもしれないですね」とコメントした。
市場カフェの見上さんは「ここで子どもたち同士が出会うことで、自分以外にも学校に行けない子がいることを知り、最初はお互いに驚いた様子でもありましたが、自然と遊べるようになっているのを見て、必要な場であることを感じています」とも話す。
参加者からは「自分も気分が落ち込むことが多かったが、こうしてみなさんのお話を聞けて自分も元気が出た。子どもも同じような状況のお友達と遊べて、帰り道、楽しそうにしていた。子どもが楽しそうにしてくれていると自分も元気が出る」という声もあった。
次回の開催は3月15日を予定している。参加費は1000円(1ドリンク付き)。詳しくは市場カフェのFacebookページに情報が掲載されている。