
船橋市内救急病院で長年勤務した理学療法士が定年退職後にカフェをスタート 介護保険の枠を超えて「自費リハビリ」も提供
8/14(木)船橋市内救急病院で長年勤務した理学療法士が定年退職後にカフェをスタート
介護保険の枠を超えて「自費リハビリ」も提供
市川市と船橋市の市境近く、原木インターのそばに昨年「コミュニティスペース カフェぽとふ(PTF)」(市川市鬼高3-13-1)が昨年6月23日にオープンしてから約1年が経過した。
同店は「カフェでありながら、介護や病気に関することなど、なんでも気軽に相談できるスペース」と話すのは、同店の店主・梅田真理さん。「最近では市川市の地区社会福祉協議会での事業を当店で実施することもありますが、来店くださっている方は、船橋の方と市川の方、半々くらい」とも続ける。
梅田さんは、船橋市内の救急病院で34年間勤務し、2023年に定年退職。約40年、理学療法士として医療現場に携わり、救急病院では脳卒中で運ばれて来た患者や新生児集中治療室にいる子どもたち、その家族とも数多く接してきたという。
病院勤務をしながら「脳卒中ケア療養相談士」、退職してからは「急性期ケア専門士」などの任意資格も取得した。勤務中にいろんな方の症例を見てきた梅田さんの特技のひとつが「その方を見ただけで、どこか具合が悪そうだな、どうしたかな…とか、ちょっとした健康状態などもわかる」という点。また、「骨折の状態から、もしかして家庭で虐待を受けているのでは?と察し、患者さんによく聞いてみるとその通りだったことも。事例をたくさん見てきたので、わかるものもあるんです」と梅田さんは続ける。
同時に、梅田さんが定年退職前に気にしていたのは、近年は「フレイル」(加齢に伴い心身の活力が低下している状態)になっている人が増えていることだという。また、自分の退職後、専業主婦になって家にいることを考えたとき、「自分にはもっとできることがあるのではないか?」と思い、知人や友人に相談し、カフェという場を持つことでいろんな人が健康や介護に関する悩みを相談しに来れるのではないかと、家族の賛成も得て、同店をオープンさせた。
同店では手づくりのポトフやローストポーク丼などを提供するほか、必要とする人には「自費リハビリ」として、カフェの別室で一緒に運動したり、運動指導も行う(30分3300円~)。
脳卒中後遺症のリハビリも多数携わってきた梅田さんが専門の知識で対応(30分5500円~)することもでき、「介護保険を超えて、充実したサービス提供を受けたい方は、ぜひこうしたサービスを使ってもらえたら。首都圏の他エリアではこうしたサービスを利用することがわりと日常的になってきているのですが、なぜか千葉県内ではまだまだなんです」と梅田さんは明かす。
同店では司法書士や保健師などとも連携し、専門のアドバイスを受けることもできるようにしている。「まずは気軽にカフェを利用いただければ」と梅田さん。
営業時間は11時~18時、土・日曜は17時まで。月・火曜定休。