
船橋にデフリンピックキャラバン来訪 船橋出身デフサッカー日本代表・岩渕亜依選手ら登場
10/22(水)船橋にデフリンピックキャラバン来訪
船橋出身サッカー日本代表・岩渕亜依選手ら登場
今年11月15日から日本で初めて開催される「東京2025デフリンピック」の認知度向上を目的に、全国を巡回しているキャラバンカーが10月21日、船橋市役所(船橋市湊町2-10-25)を訪れ、船橋市ゆかりのサッカー女子日本代表・岩渕亜依選手とバレーボール男子日本代表の村井貴行監督らも登場した。
デフリンピックは、聴覚障がいのあるアスリートによる国際的なスポーツ大会で、オリンピック、パラリンピックに並ぶ歴史を持つ。1924年に初めてフランスのパリで開催され、100周年の記念すべき大会となる「東京2025デフリンピック」は、日本では初めての開催となる。同大会では、21競技に約70カ国の代表選手が参加する予定。
同日、「東京2025デフリンピック」に日本代表として出場する船橋市ゆかりのサッカー女子日本代表・岩渕亜依選手、バレーボール男子日本代表の村井貴行監督らが、松戸徹船橋市長、松本淳教育長を表敬訪問した。
サッカー女子日本代表・岩渕選手は三咲小学校、御滝中学校、市立船橋高校、筑波技術大学を卒業。高校時代まで船橋で暮らし、2013年からデフフットサル・サッカー日本代表として活躍する。ボジションはサイドハーフ。
バレーボール男子日本代表・村井貴行監督は船橋市内在住、高根台第三小学校の特別支援学級の教師でもある。2011年にデフバレーと出合い、女子代表のコーチを経て、2018年から男子代表監督に就任。「デフリンピック」の認知度向上にも尽力し、昨年は塚田小学校で「デフリンピックと聴覚障がい者理解について」という出張授業も行っている。
岩渕選手は「チームでは監督と信頼が築けている。みんなで金メダルを目指してがんばりたい」話し、村井監督は「デフリンピックを機に、もっとたくさんの人にデフスポーツのことを知ってほしい。今回、東京で開催されることで追い風を感じている」と話した。
会場には、各自治体のキャラクターで構成される「デフリンピック応援隊」として、船橋市からは「大番頭 船えもん」「汗一平」「風さやか」も駆けつけた。市役所前には約200人の市民が集まり、パチパチと音が出る拍手の代わりに、両手を顔の横あたりに挙げて手のひらをヒラヒラを動かす「手話の拍手」で選手や監督に応援を届けた。
「東京2025デフリンピック」は東京都内および近郊の各会場で開催され、いずれの会場も入場無料で観戦できるものとなる。
サッカーの会場は、福島県・Jヴィレッジが会場となる。女子はグループAに所属し、予選リーグが次の対戦相手と行われる。11月15日アメリカ、17日イギリス、19日ケニア、21日オーストラリア。25日にグループ決勝および3位決定戦が行われる。
岩渕選手は「相手選手はみんな大きい。私たちの強みはスピード。私はサイドハーフというポジションで縦に走り続ける役割。最後は気持ちの勝負になると思う」と試合に向けて話した。
バレーボールは駒沢オリンピック公園総合運動場体育館で開催される。日本はグループAに入り、同グループに入るチームは、イタリア、フランス、アメリカ、ブルガリア。試合日程は11月16日が対イタリア、17日ブルガリア、18日フランス、20日アメリアと戦う。村井監督は「選手みんな、普段はそんなに観客がいない中でプレーしてきたので、今回、たくさんの方が応援に来てくださる中で試合をするという状況に、きっと驚くと思う。音がきこえなくても、たくさんの人が応援に来てくださっている振動や鼓動をきっと感じるはず」と話した。
同キャラバンは千葉県内では19日に我孫子市をスタートし、現在、県内各所を巡り、市役所、特別支援学校、ろう学校などを訪問している。
船橋市役所1階ロビーでは、デフリンピックや、競技に関するパネル展示も行っている。