船橋産コノシロで「桜寿司」 水産問屋「海光物産」が開発・販売
船橋産の低利用魚で「コノシロ桜寿司」
水産問屋「海光物産」が開発・販売
船橋漁港近くの海光物産(船橋市湊町3-20-7、TEL047-435-2060)が、船橋産コノシロを使った「コノシロ桜寿司」を6月21日の販売開始から間もなく3ヶ月が経つ。
酢締めしたコノシロと酢飯を合わせ、桜の葉の香りを生かした棒寿司で、同社会長の大野和彦さんと漁労長の弓削田亮さんらが商品化を進めた。
コノシロは、シンコ、コハダ、ナカズミ、コノシロと成長に伴って名前が変わる出世魚。船橋ではまとまった漁獲がある一方、成魚は小骨が多く調理に手間がかかるため、飼料や肥料などに利用されることも多く成長に伴って市場での人気が低くなる珍しい魚。船橋市によると、船橋市漁協の漁獲量は2023年度に2485トンに上っている。
開発を中心となって進めた弓削田さんは元料理人で、現在は漁労長として漁に出る。自ら捕った魚が十分に食用として活用されない状況に「せっかく自分たちで捕った魚が商品にならないのは悔しかった」と振り返る。
小骨を感じにくく、手軽に食べられる商品を目指し、約3年にわたって試作を重ね、棒寿司にたどり着いたという。
商品はコノシロを酢で締めた上で包丁を入れ、桜の葉の塩漬けで香りを付ける。酢飯にも桜の葉と白ごまを加えた。冷凍後も酢飯の食感を保つことが課題となり、米の配合やもち米の割合などを調整したという。弓削田さんは「春らしさを出せないかと桜の葉を試したところ、香りも良く商品化したいと思った」と話す。
冷凍商品とした背景には、駅弁や土産品としての展開も視野に入れる。弓削田さんによると、車内で食べる場面を想定し、桜の香りによって魚のにおいを抑える狙いもあるという。販売価格は1本900円。海光物産ではECサイトなどで販売を始めており、今後は春の桜の時期に合わせ、仲卸業者などへの提案も進めていく考えだ。
大野さんは、これまで市場価値が付きにくかったコノシロについて、地元で食べる機会や加工品を増やすことで価値を高めたいとする。弓削田さんも「自分たちで捕った魚を自分たちで考えて商品にし、喜んでもらえるのは、この上ない喜び」と話す。商品は冷凍で販売し、常温で約2時間を目安に解凍する。









