高根小学校で児童が田植え体験、今年で38年目の恒例行事
5/20(金)高根小学校で児童が田植え体験
今年で38年目の恒例行事
高根小学校(船橋市高根町2895)の全児童が5月17日、恒例行事となっている米作り体験の「田植え」を学校近くの田んぼで実施した。
今年で創立138周年を迎える同校は、米作りをはじめ、にんじん、蕪など野菜作りが周辺で盛んに行われ、自然豊かな環境に位置している。毎年地域の方の協力のもと、米作り体験を行っており、今年で38年目を迎える。
同校では「地域の特色を生かした教育活動」を国語や図工、総合的な学習の時間などで行っていて、米作りもその一つ。校内で苗床をつくり、田植え、水張、草取り、稲刈りまで行い、10月に行われる収穫祭では「お米」に関する学習内容を発表する。秋以降は収穫したお米を数回給食で食べたり、稲わらで正月飾りの作成なども行っている。米作りを行うことで、地域との結びつきをさらに強くしている。
田の広さは20×50メートルの10アール。田植えは同校児童193人、地域農家の米作り指導者、教職員合わせて212人が参加した。作業は1年生と6年生が一緒になり、2年生と4年生、3年生と5年生と3つのグループになって体験した。1年生は見学、6年生は手植えと機械植え、その他のグループは手植えを体験した。
機械植えを体験した6年生の吉沢さんは、「初めて体験して面白かった。機械でまっすぐに植えるのが難しかった」と感想を話した。
手植えを指導した横尾さんは、「大変だけど児童の成長が楽しい。1年に1回の経験だけど児童は確実に成長して上手になっていますね」とほほ笑む。
機械植えを指導した藤城さんは、「自分もこの田植えを体験して育った。学校の創立100周年記念のイベントで田植えを始めたと思う。継続は大変だがいい経験なのでみんなで協力して続けたい。自分の子どもも参加しているのでいい経験をさせたい」と話した。
同校PTA会長の保竹(やすたけ)さんは、「洗濯するお母さんは大変だと思いますが、どろんこに子どもは大喜び。子どもが生き生きと活動しているのはうれしいですね。地域の皆さんのサポートのおかげ」と感謝の言葉を話した。
「恵まれた環境とサポーターのおかげで、苗作りから稲刈りまで米作りの一貫した体験ができて感謝しています」と教頭の室正太郎さん。「郷土愛、高根の地域愛に恵まれて、いい教育活動ができていますが、農家の減少や高齢化で環境が変わることが心配」とも。