家族が新型コロナに感染した際の障がい者受け入れ体制を船橋市が構築、大久保学園運営の「とよとみみらい」にて
7/25(日)家族が新型コロナに感染した際の障がい者受け入れ体制を船橋市が構築
大久保学園運営の「とよとみみらい」にて
家族が新型コロナウイルスに感染し入院した支援が必要な障がい者に対し、在宅で生活することが困難になることを見据え、現在、大久保学園(船橋市豊富町690-13)が運営する障がい福祉サービス事業所「とよとみみらい」で、障がい者を受け入れる体制を構築している。
家族が感染した場合、障がい者は濃厚接触者として、たとえ陰性が確認されてもその後の発症が否定できないため、各事業所で受け入れる必要が出てくるが、実際、単体で感染対策を施して受け入れるには限界がある。
船橋市は今年4月9日、大久保学園と「介護者不在障害者支援事業に関する協定書」を締結している。船橋市健康福祉局福祉サービス部障害福祉課の樋口晋也さんによると、今回の話は大久保学園から持ち掛けられたのだという。
船橋市は、昨年3月に北総育成園で集団感染が発生した経験から、他の事業所から応援職員を派遣してもらうことの難しさを痛感したという。そこで、感染リスクの高い障がい者を支援するためには、あらかじめ人材面の協力体制を構築することが不可欠と考えた。
受け入れに当たっては、陽性者への対応と同等の感染症対策を講じ、障害福祉課と市保健所が連携し、従事者に対して防護服の着用方法などをレクチャーする感染症対策研修会を実施した。施設のゾーニングや看護師による健康観察も行う。円滑に受け入れるため、市内各事業所に本事業の趣旨を説明し、現在6法人16人の応援職員が登録している。「幸いにも、まだそのような状況にはなっていません」と樋口さん。
人件費については、従事者の勤務に係る基本給は各事業者が負担。市はこの施策に対しての2,027万3000円の予算を、危険手当や夜勤手当、衛生用品や施設の消毒かかる費用に充てる予定。事業所との連携により、コロナ禍でも市内の障がいがある人やその家族が安心して暮らせるように取り組んでいくという。
問い合わせは障害福祉課(TEL 047-436-2341)まで。