二宮神社で4年ぶりに春祭での奉納神楽、世の平穏と五穀豊穣の願いを込めて

  2024/1/17
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1/17(水)二宮神社で4年ぶりに春祭での奉納神楽

世の平穏と五穀豊穣の願いを込めて

 二宮神社(船橋市三山5-20-1)で1月15日、春祭の奉納神楽が開催され、神楽殿前には100人を超える見物客が訪れた。春祭の神楽が行われるのはコロナ禍以降、4年ぶりの開催となる。

 同社に伝わる神楽は全16座で、その歴史は古く、残存している装束の中には「寛政11(1799)年未年」や「天保8(1837)年酉年」と墨書きされているものがあり、江戸時代後期以前から受け継がれてきているとされる。その中でも「禍取舞」と「源三位頼政鵼退治舞」は船橋市内では二宮神社にのみ伝わる演目となっている。

 この日の演目は「覡四方拝幣舞」や「猿田彦神笹引舞」「翁神四方加多女舞」など8座。「神明種子蒔舞」では狐や翁がコミカルな動きで種を蒔き、五穀豊穣を祈る舞を捧げた。見物客らは神楽太夫の優雅な動きに見入った様子で、中にはお囃子のリズムに合わせて体を揺らし、演奏を楽しむ人もいた。

 15時頃、全ての演目が終わり、神楽殿から餅がまかれると、見物客が餅を掴もうと一斉に手を伸ばし、にぎわいをみせた。

 帰路につく道すがら、春祭のため境内に特別展示されていた「下総三山の7年祭り」に使用する神輿を物珍しそうに眺める人も多く見受けられた。

 昨年6月、同神社の宮司に就任した田久保光昭さんは「神楽は年3回行うが、見物客は年々増えてきているように思う。大々的な神楽なので、たくさんの人に見て楽しんでもらいたい」と話した。

 神奈川県平塚市から祈祷のため訪れた杉村さんは「実家が薬円台で、二宮神社は馴染みのある場所。歴史と伝統のある神楽をじっくりと見ることができてうれしい。やっぱりいいものですね」とにこやかに話した。

  • 神楽殿の前に集まる見物客

  • 特別展示の神輿と氏子衆「寅待会」のメンバー

  • 左から出仕・岩井さんと宮司・田久保さん

  • 二宮神社の拝殿

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