船橋にんじん「ベーターキャロット」初出荷、船橋市場でお披露目会
4/26(金)船橋にんじん「ベーターキャロット」初出荷
船橋市場でお披露目会
「船橋にんじん」の中でも糖度が高くβ(ベーター)カロテンを多く含む品種「ベーターキャロット」が4月25日初出荷を迎え、長印船橋青果(船橋市市場1-8-1 船橋地方卸売市場内)で報道関係者向けのお披露目会が行われた。
生産者を代表して「JAいちかわ 船橋ベーターキャロット組合」組合長の石神辰巳さん(56)が「暖冬と言われていたが、気温の低い日も少なくなかった冬を越え、4月に入ってからも寒暖差が大きい日々。長年にんじんを生産している産地であっても新しい技術を学ばなければ、安定して生産できない時代になった。今年の出荷は予想よりやや遅かったものの、生育の遅れはなく、例年通りのおいしさ」と報道関係者に向けて話した。この日「ベーターキャロット」は10kgの出荷箱で、200ケースが出荷された。
ベーターキャロットの出荷は6月頭までを見込み、7000ケースを出荷予定。ゴールデンウィーク頃から船橋にんじんの出荷がピークを迎え、6月いっぱいで終了する。
船橋市は40年を超えるニンジンの産地。1967年には国の指定産地認定を受けている。2013年にはニンジンでは全国で初となる、特許庁「地域団体商標」に「船橋にんじん」として登録された。
かつて市内に20軒ほどあったベーターキャロットの生産農家も、現在は3軒。他の品種のニンジンに比べ、連作障がいが出やすいことも生産農家が減少した理由の一つだという。気象の変動と連作障害への対応策として、肥料の種類を変更し、新しい肥料をにんじんに吸収させる資材を投入するなど、新しい技術を取り入れ、安定した生産に励んでいる。
「ベーターキャロットは、甘さだけではなく、ニンジン特有の青臭さが少ないことが1番の特徴。ニンジンは苦手だけどベータキャロットは食べられるという子どももいるほど。船橋や近郊の方にぜひ手に取ってほしい」と石神さんは話す。
出荷された「ベーターキャロット」は、ふなっこ畑、マミーマート、トップ、ヤオコー三咲店など、船橋市内や近郊の小売店で販売される。