宮本公民館で大学受験を目指した無料の学習支援「なのはな塾」 不登校だった大学生が「自分が欲しかった場所」を開設
10/31(木)宮本公民館で大学受験を目指した無料の学習支援「なのはな塾」
不登校だった大学生が「自分が欲しかった場所」を開設
船橋市や近隣市出身で不登校だった過去を持つ大学生たちが立ち上げた学習支援の場「なのはな塾」が今年5月から毎週宮本公民館(船橋市宮本6-18-1)で行われている。
発起人は大学2年生のリクさん(20)。通信制の高校で同級生だったカズユキさん(22)、リツキさん(20)、ユイさん(20)らを誘って開講。
メンバーはいずれも不登校だった過去がある。勉強しようと決め、復帰した頃に「こんな場所があったら…」と考えていた理想の場所を再現した。
「プロの塾講師には及ばないかも知れない。でも、不登校の過去がある僕たちだからできること。共感したり一緒に頑張る仲間を見付けられる環境、勉強も仲間作りも両方できる場を作りたい」とリクさん。
発起人のリクさんは小学校5年生から不登校になった。「今までの自分を変えたい」と高校入学に合わせ「みんなが進む道を歩みたい」と猛勉強を始めた。
リツキさんは「大学はみんな行く場所」と考えていたが、不登校になったことで勉強のやり方、習慣が身につかなかった。学校に通うようになり勉強を頑張っているリクさんに感化され「自分も頑張らないと」と、大学受験を決意した。
カズキさんも大学進学に対して明確な理由を持っていなかった。不登校を経験し、漠然と「将来は明るくない」というネガティブなイメージを持っていた。「大学のキャンパスを経験したら将来が変わるのでは」と、大学進学を決意した。
オンラインでの開催は今のところ対応していない。コロナ禍に入学式を迎えた彼らは対面でのコミュニケーションを大切にしている。「授業と授業の合間の時間にとれる人肌のコミュニケーションが大切」とカズユキさん。
これまでの広報活動は市の掲示板へのポスター掲示中心。市役所の窓口に相談したりしてきたが5月からの利用者はゼロ。
まずスタートを切ったが、壁に行き当たる度に試行錯誤し、仲間と話し合い工夫してみる。店舗経営者や市役所職員など、大人とのコミュニケーションから日々学ぶ。
大学のカリキュラムに合わせ前期後期で開催曜日を変えるため開講当初は月曜日開講だったものが、後期からは水曜日に移行。
メンバーが通える曜日に合わせフレキシブルに対応する。学校のカリキュラムとアルバイトの隙間を縫って過去の自分と同じ悩みを抱える後輩を支援する学習支援立上げも準備している。
申し込みはInstagramのダイレクトメッセージから。