船橋市場のあたご青果で働くパート女性が自伝「ポンコツヒーロー」出版 自身が受けた虐待経験、離婚経験を赤裸々につづって
12/31(火)船橋市場のあたご青果で働くパート女性が自伝「ポンコツヒーロー」出版
自身が受けた虐待経験、離婚経験を赤裸々につづって
船橋市地方卸売市場前で青果業を営む「あたご青果」に勤務するパート女性タカハシナナさんが10月22日、初の著書となる自伝「ポンコツヒーロー」を販売、11月20日には出版記念パティ―も行った。
自費出版で1000部を文芸社から発行。156ページ、近隣の書店やAmazonなどの書籍通販サイトでも購入できる。
ナナさんは幼少期に父からの虐待を経験。本書で、虐待から助けてくれなかった母のこと、父の逆鱗に触れない方法を心得ており虐待を回避していた兄のことなどを1章「アンコク期」で振り返る。
年子3人の育児と並行しての家事、ナナさんを気遣ってくれる優しい夫との生活で孤軍奮闘する様子を2章「カンペ期」で描写。その後、パニック障がいを発症し夫とのすれ違いに気付きながらも気持ちをごまかしながら過ごしていく心理的な描写を3章「ゴマカシ期」で表現する。
それまでの受け身な生活から一転、自分の人生を生きるようになっていくきっかけを4章「カインシンゲ期」で、人生の転換期になる出来事とそこに向かう心理的な葛藤を5章「ヒーロー誕生」で紹介する。
「本を書いたらこんな風になるって想像はあったんです」と取材時に話すナナさん。執筆にあたって2年間の内省期間を要したという。自分の過去と向き合い、自分の気持ちを整理して丁寧に文章にまとめた。その過程で抑えることのできない感情の高ぶりに何度も筆を置いたという。
周囲の人々からたくさんの励ましを受け、出版に至った。それまでの人生で世話になった人々を招いた出版記念パーティも企画した。「自分の人生を自分で築くことができる。自分の殻を自分んで破れるんだよってことを伝えたい」と、インターネットラジオ「虎ブルチャンス」ではパーソナリティデビューした。
地域の子育て世代中心に自主上映会を企画し全国を回っている映画「生まれる」の監督が撮った「ママをやめてもいいですか」にも俳優として出演した。出演者が企画する上映会を主催、女性の生き方や子育てについての悩みを聞く活動に力を入れるようになった。
今後は子育て女性中心にたくさんの人の話を聞き、「発達障がい支援アドバイザー」の資格を活かした活動にも力を入れていきたいと考えている。