
八千代に国産コーヒー農園「ヤチフォルニア」 希少なコーヒーやホップ栽培も
4/10(木)八千代に国産コーヒー農園「ヤチフォルニア」
希少なコーヒーやホップ栽培も
八千代市で関東初となる千葉県産のコーヒー栽培にチャレンジしている「ヤチフォルニア農園公国」(八千代市島田台949-2)が2023年3月21日開園し2年が経ち、メディアなどで全国的に注目を集めている。
運営するのは元大工で建設業を起業し、現在はドローン会社も経営する柳沢昭次さん。コーヒー豆の栽培から収穫、焙煎体験まで一貫して行える施設として、地域活性化を目指している。
同農園では合わせて2000本を超えるコーヒーの木を栽培している。コーヒー栽培には適度な降雨量や温暖な気候が必要とされ、日本国内での栽培は難しいとされてきたが、ビニールハウス内での温度・湿度管理を徹底することで、生育環境を整えている。
同農園では、コーヒーの木のオーナー制度も導入しており、年間6万円で苗木のオーナーとなり、収穫した豆を自ら焙煎して楽しむこともできる。募集開始後、すぐに本年度分が完売するなど、コーヒー愛好家からの関心も高い。
また、焙煎体験会や農園見学も実施しており、国産コーヒーの魅力を広く伝える活動を展開。焙煎体験は予約制で、参加費は1人3,000円(税込)。国産コーヒーの試飲付きで、年間を通じて多くの参加者が訪れている。
柳沢さんは「成功事例がなく、事業者としてのスキルを試されるコーヒー農園は手探りで面白い。事業は『すごい』とか『楽しい』と思えれば失敗とはいえないし、成功する道は必ずあるはず」と語る。
同農園では、コーヒー豆の収穫だけでなく、コーヒーチェリー(果実)を活用したシロップやリーフティーの製造・販売も行っており、コーヒーの新たな可能性を探求している。
柳沢さんは、国内最大級のコーヒー展示会「SCAJ ワールドスペシャルティコーヒーカンファレンス」への出店も申し込んでおり、国産ゲイシャ種や農園製品を披露する予定だ。「注目度の高い場で、ヤチフォルニアの存在を強く印象づけたい」と語っている。