
認知症カフェ「てんこ森カフェ」で落語会 春風亭橋蔵さんを迎え、笑いと地域の輪ひろがる
5/17(土)認知症カフェ「てんこ森カフェ」で落語会
春風亭橋蔵さんを迎え、笑いと地域の輪ひろがる
船橋市運動公園前にある「アイフルホームのあそべる家」(船橋市夏見5-8-19)で毎週金曜日に開催している認知症カフェ「てんこ森カフェ」のイベントとして5月16日、落語家の二ツ目・春風亭橋蔵さんを招いた落語会が開かれ、地域住民や近隣の福祉施設関係者などが集まった。
「あそべる家」は、LIXIL住宅研究所(東京都品川区)が提案する「家族の未来を育む住まい」を体験できる住宅施設で、一般向けに開放し、希望者に場所を貸し出したりもしている。同施設を活用し、毎週金曜には認知症カフェ「てんこ森カフェ」を開催。
運営しているのは「てんこ森カフェ実行委員会」。市内高齢者施設で勤務する大畠未来乃さんや同僚ら4人が実行委員となって運営する。市内の高齢者やその家族、地域住民が気軽に集える場として定期的に活動し、「介護をしている中で、どこに相談したらいいか分からないことって、たくさんあるもの。そういう時に気軽に来て、お話できる場になれば」と大畠さんは話す。大畠さんは、介護福祉士、ケアマネジャーの資格があり、メンバーには、看護師、臨床美術士などもそろう。
今回は日本の伝統文化である落語を間近に楽しめる機会として、船橋市内在住の落語家・春風亭橋蔵さんによる口演が実現した。会場には20人が集まり、中には介護支援を行う支援者とともに来場する人もあった。
橋蔵さんは、明快な語り口と巧みな人物描写で観客を引き込み、会場に笑いが広がった。合間には、支援者と高齢者が互いに感想を話すなど終始和やかな雰囲気に。参加者は楽しげな様子を見せ、参加者からは「地域でこんな催しがあるのはありがたい」といった声が聞かれた。
同施設を管理するLIXIL住宅研究所マーケティング部の清洲初乃(はつの)さんは「私たちは、キッズデザイン思想として『こどもにやさしいはみんなにやさしい』を目指した住まいづくりを目指している。普段は子連れの参加者が多いこの場所に、今日こうして高齢の方が集まってくださった。まさに、みんなにやさしい場所だから実現できたことだと思う」と話した。
同カフェでは今後も地域とのつながりを深める活動を継続する方針で、6月27日には子ども食堂のプレ開催を予定している。
現在、開催に向けてボランティアスタッフの募集も行っているという大畠さんは「世代を問わず、誰もが集える場を作りたい」と話す。ボランティアに関する問い合わせは、同実行委員会(TEL070-8436-1382)まで。