
御滝不動尊で「第9回御瀧の森 蛍の夕べ」開催 幻想的な光景に観覧客から歓声も
6/21(土)御滝不動尊で「第9回御瀧の森 蛍の夕べ」開催
幻想的な光景に観覧客から歓声も
御瀧不動尊金蔵寺(船橋市金杉6-25-1、TEL 047-448-2833)で6月15日、「第9回御瀧の森 蛍の夕べ」が開催され、家族連れなど約1700人が訪れた。
主催は御瀧蛍プロジェクト実行委員会。同寺周辺でホタルが自然に生息できる環境をつくるため、ボランティアが協力して川の清掃や整備活動を継続している。
代表の斉藤征昭さんは「子どもの頃、私の故郷である日光(栃木県)で見たホタルの美しさを、船橋の子どもたちにも見せたい。その一心で活動を続けている」と話す。
会場では、朗読劇団「座・えび川」や、同寺の境内美化ボランティア「おはなプロジェクト」がホットドッグ、団子、飲み物などのブースを出店。「竹とんぼの会」による手作り竹とんぼ販売や、「金杉親子会」の「蛍のうちわ作りワークショップ」も設けられ、にぎわいを見せた。
当初は14日開催予定だったが、14日が雨天だったため15日へと順延して開催。ステージイベントは16時から開始した。順延により一部プログラムは変更となったが、キッズジャズダンスが始まると観客がステージ前に集まり、続く「高野太鼓」による威勢のよい演奏が会場を盛り上げた。船橋の郷土芸能「ばか面おどり」が終わるころ日が落ち始め、日没が近づく頃には、船橋や近隣市で活動するアマチュアビッグバンド「シーフレンド」によるジャズ演奏が会場に響いた。
ホタル観賞の時間が近づくと、観賞を希望する来場者が長い列を作った。受付では、ホタル観賞券(中学生以上1人100円)を販売したほか、「蛍の里親基金」の募集も実施。一口1000円からで、集まった全額が環境保全活動に使われる。里親になると特設席でのホタル観賞や優先入場といった特典が付く。
19時30分に観賞が始まると、暗闇の中をゆっくりと飛び回るホタルに、観覧客から「きれい」「こっちに飛んできたよ」といった歓声が上がった。
近隣から訪れていた子連れの父は「東京の下町生まれで、ホタルは都市伝説だと思っていた。今日初めて実物を見ることができ、こんなにきれいなんだと感動した」と顔をほころばせた。一緒に見ていた兄妹は「初めて見た。お星さまが飛んでいるみたいできれいだった」「すごくきれいで、虫が好きなので興奮した」と話した。
斉藤さんは「観覧場所でスマートフォンや懐中電灯を使う人が、未だにいる。強い光は小さなホタルの光を妨げてしまうので、もっと周知していきたい」と話し、「来場者からの『きれいだったよ、ありがとう』の一言が大変励みになる。今年は津田沼や松戸市からの来場もあった。来年は自生したホタルが見られる予定なので、今から楽しみにしている」と笑顔を見せた。