
千葉県トラック協会船橋支部が市内小学校で交通安全に関する出前授業 トラックを使って低学年に死角を伝える
10/15(水)千葉県トラック協会船橋支部が市内小学校で交通安全に関する出前授業
トラックを使って低学年に死角を伝える
千葉県トラック協会船橋支部(船橋市湊町3-11-2-201、TEL047-431-5471)が10月9日の「トラックの日」に薬円台南小学校の校庭で、トラックを使った交通安全に関する出前授業を行った。同支部単独で出前授業を提供したのは今回が初となる。
千葉県トラック協会船橋支部には約150の会員企業が所属し、同業界の社会的地位向上のため施策の推進や、事故防止、環境対策、法令順守などの課題に向けて取り組んでいる。同支部では2008(平成20)年からコロナ禍以前までは「トラックの日」に船橋駅北口や天沼弁天池公園でイベントを開催してきたが、コロナ禍で中止となり、それ以降は開催がなかった。
今年度は「市内の小学校に出向き出前授業を提供しよう」と市教育委員会に掛け合ったところ、今年度、千葉県教育委員会「通学路安全推進事業」の指定校となっている薬円台南小学校で1・2年生を対象に授業を提供することとなり、約150人が参加した。
校庭には4トン車4台と小型トラック1台の合計5台のトラックとパトカーが並び、真ん中には横断歩道のシートが敷かれ、交差点に見立てた曲がり角も白線で用意された。
授業が始まると、早速、横断歩道を渡ろうとする2人の大人と、横断歩道に向かって実際にトラックが走ってくるが、歩行者に気づいて急停車するという実演が行われ、子どもたちの中は「あぶなーい!」と声を上げる子もいた。
演技を通して、「なぜトラックが急停車することになったのか?」を司会者や警察官とともに考え、実際にドライバーと歩行者へのインタビューを通して「ドライバーは歩行者が渡ってこないと思った」、歩行者は「トラックが止まると思った」とどちらも相手が止まるだろうと思っていたことを説明。
司会者から「こういうときは、ドライバーとアイコンタクトを取り、『どうぞ』という合図があったら、おじぎをして、手を挙げて渡りましょう」と説明があった。その後、ドライバーが乗ったトラックを目の前に、実際に児童代表が渡る練習をした。
続けて、反対車線からもトラックが来た場合や、トラック2台が停まっていることを確認して横断歩道を渡っても奥のトラックの横から自転車が飛び出して来るという危険なケースもあることなどが実演を混じえて説明があり、子どもたちは真剣に見入っていた。
その後、トラックには「死角」がたくさんあること、小さい子が車体の近くにいると見えないことなどが写真とともに説明され、実際に全員が運転席に乗って、周りに置いてある三角コーンが見えるかどうかを確認した。
同校で通学路安全推進事業を担当する岩田大智教諭は「こうした授業を提供いただき、ありがたい。先日もトラックと小学生が関係する痛ましい事故があったばかり。自分の身は自分で守ることも学んでほしい」と話した。
授業を終え、子どもたちが教室に帰る際には、子どもたちが協会メンバーとハイタッチをする光景も見られた。授業を終え、同支部長の高橋功さんは「古い横断幕をリメイクして作った横断歩道のシート、会員企業の社員などによる演技、会員企業各社から出してもらったトラック、さらには市役所や船橋東警察署の方にも協力いただいて、みなさんの協力あってできた出前授業。子どもたちが楽しんでくれたようでよかった。今日学んだことを生かして、事故のないように過ごしてほしい」と感想を話した。