
市内在住の藤田敦子さんが書籍「折れない心を育てる いのちの授業」を市内小中高に寄付、不登校に関係する親からの要望を受け
4/23(水)市内在住の藤田敦子さんが書籍「折れない心を育てる いのちの授業」を市内小中高に寄付
不登校に関係する親からの要望を受け
船橋市内に住む藤田敦子さんは今年3月、書籍「折れない心を育てる いのちの授業」を市内の小・中・特別支援学校・高校に1冊ずつ寄付。現在、市内全図書館、全公民館図書館への寄付も完遂したいと少しずつ寄付を進めている。
船橋市内に住む藤田敦子さんは、2017年までは千葉大学福祉環境交流センターを拠点に、在宅ホスピス電話相談、在宅緩和ケアフォーラムや公開講座を開催するなどしてきた人物。
2001年には「NPO法人千葉・在宅ケア市民ネットワークピュア」を設立。在宅ケアを支えるために必要な事業を行い、「解決できない苦しみを抱えた誰もが、大切な人や自分の心のケアができるように。自分らしい生き方を選択できるように」と活動を続けている。
その活動の中で出会ったのが、「折れない心を育てる いのちの授業」を提供している「一般社団法人エンド・オブライフ・ケア協会」。同協会には多くの医療従事者が関わり、ホスピス、緩和ケアに関する医師も多い。人生の最期まで穏やかに暮らせる社会を目指す藤田さんは、同協会が提供する「折れない心を育てる いのちの授業」に共感・感銘した。
昨年12月には「千葉・在宅ケア市民ネットワークピュア」が受けた「令和6年度船橋市市民公益活動公募型支援事業(市民協働課)」として、きららホール(本町1)で「折れない心を育てる いのちの授業 ~半径5メートルの人と幸せに暮らせる地域を目指して~」を開催。
すると、先着100人限定を大きく上回る事前申し込みが殺到。急遽会場レイアウトを変更し、当日は170人を受け入れた。来場者アンケートの結果、市内には不登校に悩む親子がたくさんいることを痛感した藤田さん。
「事前申込の段階から、申し込み者の方から不登校に悩まれている声がたくさん届き、いろんな相談を受けた。私が今まで接してきた人たちは、生きたくても病気で最期を迎えなくてはいけない人たちだった。なのに、若くて病気でもない子どもたちが、心のケアができないことで自ら命を落とす選択をする子もいるなんてショックだった」と会を開いた後の心境を話す藤田さん。
「心の問題は、親や周りが正しい対応をすれば本当に意思疎通ができ、もっと生きやすい世の中になるはず。この『いのちの授業』にはそうした考え方がたくさん書いてある。なので、1人でも多くの人にこの『いのちの授業』を届けたい。まずは子どもたちや学校の先生が手に取れる場所に書籍があればと、協会から書籍を100冊購入し、市内の学校図書室に届けようと思った」と今回の書籍寄贈の経緯を話す。
藤田さんは、「学校に置いただけでは保護者に届かない」と、さらに市内全図書館、公民館図書室にも寄贈したいと、現在は少しずつ書籍を買い足しながら寄贈を進めている。
「折れない心を育てる いのちの授業」の認定講師にもなった藤田さんは、飯山満中学校などで、藤田さんによる授業の提供も行ってきた。「私から授業の提供もできるので、要望があれば声を掛けていただければ。学校以外の場所でも提供可能です」とも続けた。